※本記事では、ワンパンマン怪人協会編後〜ネオヒーローズ編における戦闘描写・キャラクターの行動・場面の流れに触れています。
はじめに
私的な独自考察として、今回取り上げたいのは、アマイマスクと怪人「嫌なピエロ」の戦いです。
この戦闘は、単なる怪人討伐ではなく、ヒーローとは何か、人は何を基準に他人を評価するのかという、人間性に踏み込んだ描写が非常に強く印象に残りました。
戦闘自体はそこまで長くありません。しかし、戦いの前後で見える民衆の反応、そしてアマイマスク自身の変化は、ネオヒーローズ編を象徴する場面の一つだと感じています。ワンパンマンアニメ公式サイト
主要キャラクター
アマイマスク
A級1位ヒーローであり、同時に人気アイドルとしても活動する存在です。単純な戦闘力だけを見れば、S級ヒーローに匹敵、もしくはそれ以上とも言える実力を持っています。
理想のヒーロー像を強く求めており、サイタマを「理想のヒーロー」にしたいという思いから、説得も兼ねて遊園地へ同行していました。
しかしサイタマは途中で姿を消し、アマイマスクは遊園地に響く悲鳴をきっかけに、怪人・嫌なピエロと対峙することになります。

怪人:嫌なピエロ
遊園地に突如現れた怪人で、特徴は大きく二つあります。
- 周囲の注目を浴びるほど強化される
- 瀕死状態になると復活する(合計3回)
戦闘能力そのものよりも、人の視線や感情を糧に成長する点が非常に厄介な怪人です。

戦闘:アマイマスクvs嫌なピエロ
序盤:アマイマスクの先制
嫌なピエロは、出現直後はそこまで強くありません。そのため、現場に駆け付けたアマイマスクが即座に追い込みます。
しかし、嫌なピエロは復活能力を持っており、一度追い詰められたあと、明らかに強化された状態で再び立ち上がります。
この時点で、最初とは別物の強さになっていることが分かります。
中盤:観衆が集まり始める
アマイマスクは民衆を守りながら戦いを続けますが、彼が声を上げたことで「アマイマスクがいる」と人々に気付かれてしまいます。
本来なら避難すべき状況にもかかわらず、多くの人がその場に留まり、戦いを“見物”し始めます。
個人的には、この場面で強い違和感を覚えました。
過去にS級ヒーローの敗北を見てきたはずなのに、危険を現実として捉えられていない人間の鈍感さが際立っていたからです。
やがて嫌なピエロは災害レベル竜相当まで成長します。
それを判断したのはアマイマスクで、怪人協会編でブサイク大統領と交戦した経験が、その基準になっていると感じました。
この時、アマイマスク自身が「まだ単独で災害レベル竜を倒したことがない」とする場面があります。
それを聞いて、「じゃあなぜフブキはアマイマスク>ジェノス、サイタマと考えているんだろうか」と、自分自身に問いかけてしまいましたね(笑)
終盤:アマイマスクの危機と変貌
戦闘が進むにつれ、アマイマスクは押され、吹き飛ばされます。
追い詰められた中で、アマイマスクはサイタマの言葉を思い出します。
「人間なんだから、どう見られるかより、どう在るかだろ」
その言葉をきっかけに、アマイマスクはかつての“醜い姿”へと変貌し、嫌なピエロを圧倒します。
しかし、周囲の人々はその姿を見て「化け物」「怪人」と罵声を浴びせます。
さらに注目を集めた嫌なピエロは最終段階の強化に至り、再びアマイマスクを追い詰めますが、アマイマスクはそれを振り払い、立ち続けます。
それでも、民衆の多くは感謝よりも非難を口にします。そんな中、サイタマが現れ、場面は別の展開へと移っていきます。

考察:所詮、人は外見で判断するのか
アマイマスクはこれまで、「怪人は殺す、人は守る」という非常に単純な基準で行動してきました。
外見が整っている間は、その行動は賞賛され続けていました。
しかし、顔が変わった瞬間、同じ行動をしているにもかかわらず評価は一変します。
これは、外見だけで善悪や価値を判断する人間の弱さを非常に分かりやすく突きつける描写だと感じました。
別作品の「外見至上主義」でも、見た目だけで評価が変わる描写がありますが、このシーンはそれと同じ不快さを思い出させます。
さらに、「前から気に入らなかった」という理由で英雄に石を投げる人々の姿は、ネット上で人気者が疑われた瞬間に手のひらを返す光景と重なります。
怪人よりも、そうした人間の心理のほうがよほど醜く感じられました。
まとめ
今回の戦いで感じたのは、アマイマスクの行動自体は最初から最後まで変わっていないということです。
外見が良い時は称賛され、外見が変わった瞬間に罵倒される。
ヒーローとは誰かの評価のために戦う存在なのか。それとも、自分が正しいと思う行動を貫く存在なのか。
サイタマが持つ「誰にどう見られるかを気にしない精神」こそ、本当の意味で必要なものなのかもしれませんね。
※コメントの際は日本語でお願いいたします。


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