主人公・有明透晴たちが審理神殿で行われる“攻略裁判”を受け、第2試練を突破するまでの激動の10話を解説。各話ごとの展開と筆者の考察を整理して紹介します。
また、ネタバレ注意。また、以下の解釈や仮説は筆者の独自見解です。
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審理神殿と攻略裁判の概要
評価軸:強さだけでなく、倫理・関係性・対価設計が審理対象。この仕組みを理解すると、後述の「票が動く理由」も腑に落ちます。
形式:4ステージを透晴+共闘者で攻略。
判定:最終ステージ攻略後に運営者の支持5以上で無罪=突破。
156話 案内人
透晴の血の洗礼によって眷属化した兵藤は、虹の扉を通じてガレアに一撃を与え試練を終える。
一方、人間界では敷島たちが三王との戦後協議を進め、透晴たちはサフィーナ指揮のもと星6門で修行に励む。
兵藤や透晴が5分以上かけて敵を倒す中、ヴァンキッシュは2秒で攻略し、圧倒的な差を見せた。
訓練を終え審理神殿へ向かうと、案内人が現れる。その姿はなんと透晴の弟・大我と瓜二つだった。
筆者の考察
ここで透晴が最もトラウマを刺激される「大我の再会」をぶつけてくるのが巧妙。
この段階で裁判の仕掛け人=好奇心(エルピス)の“心理実験的”な性格が強調されている。

157話 銀界審理神殿
案内人の姿を見た透晴は、かつて弟を殺した記憶が蘇り、希少種「救世主」の力が暴走。
仲間の支えで正気に戻るが、案内人は好奇心(エルピス)が姿と声を変えただけだった。
目的は透晴の希少種「救世主」の力の発動条件を調べるため。それを知ったヴァンキッシュは怒り、エルピスを殴り飛ばす。
審理神殿に移動後、同様に透晴もエルピスに蹴りを放ち、「次に同じことをしたら殺す」と宣言した。
筆者の考察
透晴とヴァンキッシュの怒り方がよく似ており、共にエルピスを攻撃する様子はまるで親子そのもの。
また、この回で、2人の精神的な絆(親子のような絆)がより明確に描かれた。

158話 時の冒涜者①
審理神殿では試練の概要が説明される。
①4つのステージを透晴+共闘者で攻略。
②各ステージでの結果に応じて運営者からの裁判が行われる。(最終時点で5票以上で合格)。
第1ステージ共闘者はサーヤ。そのステージの敵は“あり得た世界線の透晴と大我”でそれらを生み出している時の冒涜者を討伐すること。
透晴は偽物の罵倒に心を乱し敗北寸前となるが、サーヤが日の下を歩む者を解除し戦闘モードになり、透晴のサポートに入る。
筆者の考察
「あり得た世界線」という設定が非常に深い。自分自身と過去を戦わせる=“罪の裁き”という裁判のテーマに直結している。

159話 時の冒涜者②
試練は“運命(モイラ)”によって構築されたありえた未来線の世界の自分たちとの戦闘。
その中、サーヤは冷静に仕組みを分析し、偽物の透晴や大我を「本物より弱い」とその経緯を発言し、論破して弱体化させていく。
また、傍聴席の敷島と常盛もその構造を理解。透晴も同じ戦法を用い、ついに極光の王・透晴(偽物)を撃破する。
筆者の考察
戦闘の中に「論理」「心理」が絡むのがこの作品の特徴。
また、サーヤの知略が際立ち、単なるバトル漫画ではない“頭脳戦”の魅力を見せた回。


頭脳派の敷島より早くステージの仕組みを理解したサーヤに驚きました!!
160話 時の冒涜者③
偽物の大我を倒し、消滅する間際、透晴に「殺されたこと恨んでいない」と告げる。透晴は「そうだったらいいな」と優しく返す。
その戦闘終了後、サーヤの励ましで立ち直った透晴は、「今の自分が最強」と信じ、爽香から受け継いだ雷の能力“赤雷”で時の番人を圧倒。
その後、最終的に“呪血操撃”で討伐に成功。第1試練を突破した。その後サーヤは勝利後、審理神殿の傍聴席へ帰還します。
筆者の考察
「雷」と「呪血操撃」の組み合わせは透晴と爽香の完成度を象徴と感じます。
感情を抑え、理性で勝利することで“救世主の資格”が明確になった印象。

161話 審罰①
試練後、審罰星環(オルドメトロン)が出現し、運営者たちの投票が行われる。しかし、全員が“不支持”を選び、エルピスすらも裏切る。
その結果から傍聴席の敷島が透晴を擁護し、兵藤も「運営者の心を攻略する」と発言。その瞬間、運営者の一人・憤怒(フューリアス)が兵藤に近づき、自ら戦う試練を提示する。
兵藤は笑い、「面白い、叩きのめしてやる」と応じた。
筆者の考察
フューリアスが兵藤の世界の運営者であるという事実に実感がありませんでしたが、今回のやり取りをきっかけに。

162話 魂の量衡①
兵藤の世界を舞台に試練が始まる。透晴は秤の中に閉じ込められ、記憶を代償に兵藤を強化できるが、記憶は戻らない。
勝利条件は「憤怒(フューリアス)を倒すこと」。兵藤はスタート直後に一撃を命中させるが、その力の差は圧倒的だった。
筆者の考察
この設定の巧妙さは「記憶=人間性」というテーマ。透晴がどこまで“自分を犠牲にできるか”が試されている。

163話 魂の量衡②
 開戦当初は兵藤が優勢。しかし分霊戦闘形態へ移行した憤怒に圧倒され、瀕死に。
その状況に透晴は記憶を捧げて回復を試みるが、兵藤は拒否。兵藤は所持していた強化アイテムを使用し、スキル発動時間を3秒間30倍にして反撃に出る。
筆者の考察
少し前まで透晴と命のやり取りをしたのにも関わらず、共通の敵討伐に透晴の記憶を大事にしているあたり、兵藤のやさしさが伺えました。

164話 魂の量衡③
兵藤は過去を回想。記憶とは時とともに薄れるものだからこそ、透晴に犠牲を払わせたくない。
そして、最強スキル「万神殿(パンテオン)―至高の十二神(オリュンポス)」を発動。
しかし、相手の憤怒(フューリアス)はこのスキルの創造者であり、対抗手段を熟知していた。
兵藤はさらに神に“呪い”を付与し、自らをも呪って力を極限まで高める。
筆者の考察
「己の弱さを呪う=成長の原点」。兵藤の覚悟はここで完成形を迎えた。

165話 魂の量衡④
 呪いの負荷で身体が崩壊寸前になる兵藤。憤怒(フューリアス)は「相手にとって不足なし」と受けて立ち、激突。
 戦闘終盤、兵藤の“絶対成長”により憤怒の太刀筋を完全に学習。背後から黄金騎士ガレアのスキルでとどめを刺し勝利。
勝利後、憤怒と悲劇(トラゴーティア)が透晴に支持票を投じ、透晴は兵藤に感謝し、得た力で次なる敵・均衡(ノミア)へ挑む。
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筆者の考察
この戦いを通じて兵藤の人間性な部分を垣間見えたと思いました。また、この勝利が透晴だけでなく“仲間全員の裁判”を動かした。

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神血の救世主 156〜165話 考察まとめ
156〜165話は、神血の救世主の中でも“試練と成長”を最も丁寧に描いた章。特に注目すべきは以下の3点です。
1️⃣ 心理と戦闘の融合
 物理戦ではなく、精神や記憶、罪の象徴を武器に戦う構成が秀逸。
2️⃣ 兵藤の覚醒と透晴の変化
 透晴が感情の制御を学び、兵藤が「自己犠牲による強さ」を得た。
3️⃣ 運営者の“人間味”の兆候
 フューリアスやトラゴーティアが透晴を認め始めたことで、”神VS人間”の構図が少しずつ崩れ始めているように感じました。
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